U20アルゼンチン代表 27-10 U20フィジー代表 (11位決定戦/2009年6月21日(日) at大阪・近鉄花園ラグビー場)
前回大会8位から11-12位決定戦へと大きく順位を下げたアルゼンチン、次回大会開催国として少しでもいい形で今大会を終わりたい。一方、前回の14位から順位を上げたフィジー、次回大会への出場権も得ていかにモチベーションを上げて戦うか。
前半7分、アルゼンチンがゴール前左中間ラックから左へ、11番フアキン・ルキティが左隅にトライ、ゴール成功で7-0、対するフィジーは14分にアルゼンチンのパスをインターセプト6番チョセファ・レヴラが中央にトライ、7-7の同点にする、その後アルゼンチンが22、24分にPGで手堅く加点、13-7で前半を終える。
後半、フィジーの攻撃がおかしい。FWがラインに残る場面が多々見られ、そのために持ち込んだラックでのターンオーバーをたびたび許してしまう。アルゼンチンは28分にゴール前相手スクラムをプッシュオーバーし6番トマス・デラベガが押さえ、32分には相手パスをインターセプトし14番ペドロ・バレガがゴールポスト右にトライと着々と加点していく。
一方のフィジーは24分にハーフウェイライン左中間でPGを狙い、50mを越すロングキックで場内を沸かせた3点のみ、結果は27-10でアルゼンチンが勝利した。アルゼンチンはFWからいいボールが出るがBKのミスでチャンスをつぶしてしまう。もっと早い段階でFW勝負していれば楽な展開になっただろう。
U20アルゼンチン代表
ディエゴ・アルバネッセ監督
「正直なところ、今日の試合は良い内容だったとは言えない、と思っている。両チームとも、組織だったプレイができていなかった。アルゼンチンに関していえば、前半で1トライをとり、後半に2トライをとった。後半、調子を上げ、スクラムで相手を圧倒できたのが勝因ではないかと思う」
サンティアゴ・グズマン キャプテン
「前半はミスが多く、ボールをキープすることができずに、フィジーに攻め立てられている思いがした。後半になってからは、タックルもよく決まったし、なによりも、自分たちの"勝ちたい!"という意気が上がってきたのがよかった」
──この大会でもっともチームが成長した点は?
ディエゴ・アルバネッセ監督
「チーム全般として、ディフェンスが良くなったと言える。我々コーチ陣がプレイヤーたちに期待していたのは、非常に高い、シニアレベルのラグビーを経験することを通じて、ほんの少しのミスも相手に大きな反撃の機会を与えてしまう、そういった緊張感をもってもらうことだった」
──来年は、アルゼンチンでこの大会が開催されるが、選手にとって、この大会が自国で開催されることには、どのような意義があるか?
サンティアゴ・グズマン キャプテン
「母国のファンの声援を背にして戦うことは、それだけで大変うれしいことだ。アルゼンチンの人たちは、とくに情熱的だからね。来年出場する後輩たちに言いたいのは、このような大会に出られるのは、一生に一度の機会だから、思い切り楽しんでほしい、ということだ」
U20フィジー代表
オセア・ウムウムロヴォ監督
「今日は負けてしまったが、これで世界の終り、というわけではない。フィジーに戻ってから、また集中して良くなかったところを修正し、来年アルゼンチンに臨みたい」
キニ・ムリムリヴァル キャプテン
「今日の試合には負けてしまったが、みんな100%がんばってくれたから、代表のみんなにありがとう、と言いたい。来年、アルゼンチンにいくことができるから、それに向かって、また一生懸命やっていきたい」
──今回の大会でもっとも学んだ点は?
オセア・ウムウムロヴォ監督
「こういった大会の準備に近道はなく、周到に準備して臨まなくてはプロレベルの他のチームには太刀打ちできない、ということ。今回の大会に向けては、我々は今年に入ってから調整を始めたが、来年の大会については、今年のうちから合宿などを重ねて、万全に備えたい。この大会では、U20とはいえ、プロレベルのラグビーが要求される。プレイも、選手も、スタッフもみながプロレベル。そのレベルに、自分たちも順応させていかなくてはならないと痛感した」
キニ・ムリムリヴァル キャプテン
「この大会で、世界にはものすごく強い選手たちがいること、同じ19歳でもプロレベルの選手がいることを知って、きちんと準備して臨まなくては勝つことはできない、ということを学んだ」
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