U20スコットランド代表 39-26 U20フィジー代表
(9-12位決定1回戦/2009年6月17日(水) at大阪・近鉄花園ラグビー場)
スコットランド、開始早々に15番ピーター・ホーンがPGを決め先制、3分にはゴール前ラインアウトから右へ展開、14番グラント・アンダーソンがトライ、10分にもラインアウトを機転に7番クリス・フューザロがトライ、17分にはPG成功で18-0とする。
フィジーは23分に10番コロイ・ヤヴァラがPG成功するも、27分にはスコットランドがゴール前ラックより左へ展開、2番フィンレー・ギリースが左中間にトライ、25-3と突き放す。フィジーは30分、37分とトライを連取、25-15で勝負は後半へ。
後半3分にスコットランドは相手ゴール前スクラムより右へ、14番が右隅へトライ、勝負を決めるかと思われた。フィジーはスコットランドの組織されたラックからの早いボール出しに対抗すべく、モールで押し込もうとするが、個々のまとまりがなく押し切れない。11分14分とPGで刻んで何とかついていこうとする。22分にようやくゴール前ラックから押し込み左中間にトライ、6点差に迫る。しかし、ここまでスコットランドはフィジーのラックに付き合わずにデフェンスラインを引き、ボールを広く動かさせずにいたが、このトライ後はしっかりラックでファイトしフィジーに思うようにボール出しをさせず、思うような攻撃をさせない。スコットランドのゲームの組み立ての上手さが光った一戦であった。
U20フィジー代表
オセア・ウムウムロヴォ監督
「今日は大変良い試合だった。スコットランドに勝とうと頑張ったが、今日は彼らのほうが勝っていた。しかし、肝心なのは、我々が、彼らにこの勝利を与えてしまった、ということだ。スコットランドには祝福を贈りたい。このあとは、11位の座を目指して、アルゼンチンと戦いたい。なにより、最大の目標であった、来年のこの大会への出場権を得る、ということが達成できたことが良かった」
キニ・ムリムリヴァル キャプテン
「スコットランドにおめでとう、と言いたい。今日は勝てると思ったのだが、なぜだか負けてしまった。今日のこの敗戦を忘れて、次のアルゼンチン戦に集中してがんばりたい」
──スコットランドは後半になるまで、ラックで勝負を挑んでこなかったが、ここでボールを遠くにまわさず、近場で攻める選択はなかったのか?
オセア・ウムウムロヴォ監督
「わたしとしては、そのようにハーフタイムに指示をしたのだが、途中からラック周辺で勝負するよりも、ワイドにプレイするようになり、結果的にそれがうまくいかなかった」
──序盤はやや集中力を欠いていたようだが、選手たちにはどのように喝を?
キニ・ムリムリヴァル キャプテン
「試合をやっているんだから、しっかりしろよ、と。立ち上がりにトライをとられて少しショックもあったようで、これからだぞ、と激励してゲームに入った」
U20スコットランド代表
ロブ・モファット監督
「まず、勝利できたことをうれしく思う。最初のハーフで25点とれたのがよかった。その後フィジーが奮起して点数をとられたが、我々は自分たちがすべきラグビーをやることができて、ゲームの中で組み立てていくことができた」
クリス・フューザロ キャプテン
「今日のような良いゲームができたことをフィジーチームに感謝したい。前半だけで25得点あげられたのが、今日の勝利のポイントだったと思う。次のトンガ戦でもこの調子を保って、ベストを尽くしたい」
──南半球のチームとのゲームには違いがあるか?
ロブ・モファット監督
「とくに若い選手にはたくさんの違った国々と戦うことが良い経験になると思う。彼らは、イングランドやフランスなどとは違う戦い方をするので、若手選手には非常に良い経験だ。南半球のチームについて感じる一番大きな違いは、ハイタックルをかけてくること、そして、パスのスキルが優れていて、ワイドに展開してプレイしてくることだ」
──後半のフィジーの追い上げに対して、具体的にどのように自陣を立て直したか?
クリス・フューザロ キャプテン
「2つトライを奪われたが、パニックにならずに、自分たちのラグビーをすることを心掛けた」
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