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予選プール 第2戦 マッチ&会見リポート(日本 20-29 サモア)

2009/6/10

日本 20-29 サモア   日本 20-29 サモア   日本 20-29 サモア

U20日本代表 20-29 U20サモア代表
(予選プール 第2戦/2009年6月9日(火) at東京・秩父宮ラグビー場)

日本、惜敗 「非常に残念!」薫田監督

第1戦とは違いベストコンディションの中、SAMOAのキックオフで定刻通り試合開始。
ファーストスクラムは日本優勢、バックス陣も相手の膝元へのタックルが決まり、JAPANファンの期待が膨らむスタートとなった。
しかし、前半4分にJAPANは自陣左中間の5m位置でのスクラムをアーリーエンゲージでフリーキックを取られると、SAMOA3番163kgが突進。JAPANも低いタックルで一旦は防御するも、ラックを支配され、左オープンに展開。11番に先制トライを奪われた。ゴールは不成功(0-5)。

JAPANも反撃、前半7分にハーフライン付近の左サイドラインアウトをクイックスローで仕掛け、7番山下が大きくゲイン。ラックから素早く右に展開し15番豊島(第1戦WTB)がSAMOAのタックルを弾きながら右隅にトライ。ゴール不成功(5-5)。
11分、15分とJAPANが反則。SAMOAは勝ちにこだわりPGを選択し、15分のPGを成功させた(5-8)。
SAMOAの攻撃は続き、19分には、JAPAN22m中央付近のラックから、SAMOA巨漢3番が縦に突進。JAPAN選手3人の膝元への低いタックルを払いのけ、最後はフリーになった12番にパスし、左中間にトライ、ゴールも成功(5-15)。

個々の接点やブレイクダウンでは互角以上に健闘するも、風下を意識し過ぎてかダイレクトタッチ等のイージーミスにより、なかなかリズムに乗れず、攻め手を欠く状況下、JAPAN11番竹下がSAMOAのキックに対し、オープンに展開か蹴り返すか一瞬迷いながらキックをした所をSAMOA14番が見事にチャージ。そのままボールを拾われ独走。ゴール正面にトライ。ゴールも成功(5-22)。
前半の終わりにキャプテン有田をフランカーの位置に置き、立て直しを図る。JAPAN FWは、平均体重で14kg強上回るSAMOA FWと互角以上の戦いをし、健闘するも前半はリズムが掴めず17点差で終了した。

後半、JAPANのキックオフでスタート。17点差を考えると何としても先に追加点がほしいJAPANは開始早々の7分に敵ゴール前5mマイボールラインアウトのチャンスを掴み、強みのモールを押しこみキャプテン有田がインゴールに飛び込みトライ。ゴールは不成功(10-22)。
19分には右サイドの5mマイボールラインアウトをモールで押し込み、またキャプテン有田が押え込みトライ。ゴールは不成功(15-22)。ついにワンゴールワントライ差の7点差までに追い上げ、秩父宮の1万人のファンを沸かせた。
しかしここから、経験の差かSAMOAが巻き返しを図り、26分にJAPANがスクラムで反則を取られると、クイックスタートし左へ展開しラック。そこから逆目に大きく展開されるとJAPANのディフェンス陣は付いて行けず、7番がトライ。ゴールも成功(15-29)。
31分JAPANも再度ラインアウトから押し込み有田がこの日3本目のトライをと取るが、ゴールが外れSAMOAに対し安全圏の9点差としてしまった(20-29)。
その後も、JAPANはFW戦にこだわりチャンスを作りSAMOAゴール前に迫る。38分にはモールオフサイドの繰り返しにより、SAMOA FW17番がシンビンとなり一時退場となるが、結局差を縮めることができずノーサイドとなった(20-29)。

第2戦のSAMOA戦にターゲットを絞り、臨んだ試合であったが、前半に取られた3本のトライが大きく、最後まで追いつくことができなかった。また、SAMOA選手のJAPANのゴールキックに対する厳しいプレッシャーもSAMOA勝因の一つと思われる。

後がなくなったJAPANは13日(土)にスコットランドと対戦。格上の相手ではあるが勝つチャンスは十分にある相手だけに、歴史的勝利となったちょうど20年前の秩父宮、1989年5月28日、故宿沢監督、平尾キャプテンのJAPANがスコットランドに勝利した試合の再現を何としても実現させてほしい。(児玉 隆一郎)

日本 20-29 サモア   日本 20-29 サモア  

  U20日本代表の薫田監督(右)、有田キャプテン
  U20日本代表の薫田監督(右)、有田キャプテン
U20日本代表
薫田真広監督
「まず、非常に残念で仕方がありません。この試合に勝つために強化に取り組んできました。ゲーム内容では、サモアに対して順目、順目で攻めるという意識でした。前半のポジションが取れなかったのが、この結果につながっています。しかし、気持ちを切り替えて、次のスコットランド戦を必ず勝ちます。次回の出場もかかっていますので」

──前半について?
「一番は、前半の風の影響を大きく考えすぎたことで、自陣からの積極的な攻めがあわてすぎていたことが課題です。エリアマネジメントしながら敵陣で試合をすべきでしたが、その辺の駆け引きがすべてです」

──ハーフタイムの指示は?
「ずっと準備してきたオプションでマイボールアタックをしようと。裏にボールを蹴りこんでリスタートを早くして2分以内でトライを獲ると。トライを獲るリズムにしようと。強みを生かしてなるべく早い時間でトライを獲ろうと言いました」

──スコットランド戦に向けて?
「けが人が前回も二人出ましたので、もう一度選手のコンディションを見極めます。ジャパンの強みでスコットランドの弱みを突く試合をします」

有田隆平キャプテン
「本当に悔しいですね。前半の失点が大きかったです。後半、あれだけマイボールキープして戦えばやれると思いましたので、次のスコットランド戦は絶対に勝ちます」

──良くなった点は?
「モールが通用することです。自信になりました。ボールを継続することで自分たちのペースになるのは前の試合で分かりました。キックで相手ボールになりすぎたのは反省です。しかし、自信になりました」

──イングランド戦との違いは?
「ひとつはどれだけ僕らがトライを獲りたかったかというところです。この試合に照準を合わせてきましたが、イングランド戦でモールにこだわって自信になったのが大きかったです。イングランドは一人ひとりが強く、面になって組織的でしたがサモアは一人ひとりで来た感じです」

  U20サモア代表のメレイシア監督(左)、オットーイオナ キャプテン
  U20サモア代表のメレイシア監督(左)、オットーイオナ キャプテン
U20サモア代表
ヴィンセント・メレイシア監督
「今日の日本チームは強かったです。日本は大勢の観客の声援を受けてよくやったと思います。我々は結果的に勝利を得たが、日本は以前より良くなっていると感じました。特にモールが良かったです」

──スコットランド戦と比べて?
「我々はとにかく勝利するために来ています。焦点を最初の試合に合わせてきましたが、1試合ずつ戦っていくだけです。この結果を次につなげて行きたいです」

──予想通りか?
「モールは予想通りでした。スピードアップも効果的でしたが、テンポがこうなるのも予想の範囲内でした」

──キッカーへのプレッシャーが効果的だったが?
「ボーナスポイントの関係があるため、キッカーへのプレッシャーは心がけさせています」

──イングランド戦に向けて?
「けが人が出ているので、対応をきちんとして、この試合でビルドアップしたところを生かしてイングランド戦に臨みたいと思います」

シアオシ・オットーイオナ キャプテン
「今日はタフなゲームでした」

──印象に残った選手は?
「12番の選手です」

──後半、モールで獲られたが?
「モールは苦労して止めようとしましたが、止められませんでした。てこずりました」

──イングランド戦に向けて?
「イングランドは強いチームです。楽しみたいと思います」

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